就職活動について
平成23年3月 4年制マルチメディア学科卒業 川口 進
就職活動のアドバイスとして、専門課程の学生・委託訓練生を問わず必ず直面する面接試験の対応について、私なりの考えを述べてみたいと思う。
まず、面接官は基本的に自らをわかりやすく紹介・表現してもらいたいと考えている。専門課程の学生の場合は業務経歴がなく履歴書のみの場合が多いため、学歴・特技・趣味等で話をすることになるが、それだけではなかなか面接官の興味を引く話ができない場合が多い。そのため、事前にどの話題を中心に話すかのポイントを定めておく必要がある。ポイントが定まらない、あるいは作成したポイントで面接官の興味を引くかどうか自信がない場合は、以下を参考にして就職指導の先生方と相談することをお勧めする。
*ポイントの数は5~8個程度、各ポイントについて5~10分程度は話が展開できるよう準備しておく。
*質問されそうだと思う点については、予想されるやり取りを数往復ずつ想定準備しておく。
資格は取得していたほうが有利である。企業は自分でアピールできる能力と同程度か、それ以上に第三者の評価を重視する傾向がある。国家試験等の名の通った資格に関しては特に評価される可能性が高い。したがって資格があれば書類選考も通過しやすく、面接の際も資格取得の学習法や対策に関する話題は面接官に良い印象を与えやすい(多くの企業で国家試験等の資格取得を学習中の方もいるため)。ゆえに、既に資格取得している人はその話題をポイントにすることをお勧めする。また、資格を取得していない人でも、失敗談や次の対処法等を前向きにアピールすると良い。その場合には、どのくらい具体的に検討及び分析されているかがポイントとなる。
職業経験のある方は自らの経歴や資格をポイントとして話を進めると効果的。自己PRや自己紹介もこの方法で進めればよい。希望職種と関係のない経歴しかない場合は、自分の経験してきたことと希望職種との関連性や一致点について考えを練っておく必要がある。SPIや筆記試験がある場合は多くの問題を解いて訓練するしかないが、必ずしも「満点を取れば内定」ということにはならないので、足切りを受けない程度に訓練し、むしろ面接対策に力を入れたほうがよい。
参考までに、私が面接を受ける際に作成したポイントを記述しておく。
1.IT業務経験での技術力のアピール(自分にできること、何を経験してきたか)。
2.IT業務経験でのポイント(大きな、苦労した、ターニングポイント)となるプロジェクトは何だったか。
3.上記1・2の大まかな規模。
4.プロジェクト内で部下をマネージメントする際のポイント。
5.他グループ及びお客様(発注側の担当者)との接し方。
6.退職後すぐ転職せず、専門学校を選んだ理由。
面接では、話が詰まることが減点対象になりやすいので、経験や自信が無くても前向きな話をすれば面接官にも良い印象を与えやすい。いざ、その仕事を実際にする場面でも同業者の良いところや能力を自分のものにしてしまうくらいの気構えでいたほうが良いと考える。また、質問に対して少し考えてわからない場合は無理をせず、素直にわからないと言って話を噛みくだいてもらうほうがよい。
就職難が叫ばれる中、難しいことやご苦労もあるとは思いますが、上記を参考に就職指導の先生方に相談し、より良い結果が得られることを祈念します。
※2009年度スピーチコンテストで優秀賞受賞